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Vol.1103 映画監督 森井勇佑(映画『こちらあみ子』について) | OKWAVE Stars

OKWAVE Stars Vol.1103は映画『こちらあみ子』(公開中)にて監督デビューを果たした森井勇佑監督へのインタビューをお送りします。

Q 今村夏子さんの原作を映画化しようと思ったきっかけについてお聞かせください。

A森井勇佑20代初めの頃にこの小説を読んで以来、この作品は僕の心の中に深く刻まれていました。映画化したいというのは自分にとって自然なことで、それをそのまま出していきました。そもそも、世界や社会、人に対してあみ子がどう感じているのか、通じるものがあり、自分とあみ子が似ていると思っていました。
今回が長編初監督ですが、自分のやりたいことを全部やろうという気持ちで楽しく臨ませていただきました。

Q あみ子役の大沢一菜(おおさわかな)さんはオーディションで選ばれたそうですね。

A森井勇佑オーディションに来たときの彼女は緊張していたのか静かでしたが、自分独特の感性で物事を見ているということは一目見てすぐに分かりました。彼女の佇まいや存在感が決め手でした。

Q 大沢さんにはどのような演出をされたのでしょう。

A森井勇佑「お芝居をしないように」「元気に」といったことを主に伝えました。動きはこちらでつけていったので、彼女がやりにくそうな動きはできるだけしないように気をつけ、逆にこう動きたいと提案があるときは積極的に取り入れました。

Q あみ子の両親役に井浦新さんと尾野真千子さんを起用されました。

A映画『こちらあみ子』森井勇佑大人のキャストについてプロデューサーらと話し合う中で井浦新さんや尾野真千子さんの名前が上がってオファーさせていただきました。おふたりとも映画の一番の理解者だったので、とても助けられました。一菜を中心に現場は進んでいったので、率先して雰囲気作りをしていただけました。映画の現場は、環境や雰囲気が一番大事なので、それを作っていただけたなと思います。

Q あみ子の同級生役の、のりくんと坊主頭についてはいかがでしょうか。

A森井勇佑のりくん役の大関悠士にははじめは「怒りを溜めてほしい」という話をしましたが、実際には無理でした(笑)。実際のお芝居以外でも役者同士で役柄のような関係性を作ってもらって、それが演技に反映する、ということを考えたりもしましたが、大関と一菜はすぐに仲良くなったので、あまり意味がないなと思ってやめました(笑)。
坊主頭役の橘高亨牧は、間合いだったり、何を思って話しているのかを結構2人で話し合って作り上げていった感じです。ですので、三者三様で演出の付け方はだいぶ違っています。オーディションやその後に話す機会を多く持てたので、予めどんな子かを把握をして、一人一人に伝わるよう気をつけました。

Q 広島での撮影はいかがでしたか。

A森井勇佑僕は祖母が広島に住んでいて子どもの頃によく遊びにいっていたので、自分の中では知っている場所でした。ロケ地としてもやりやすかったです。

Q 編集や仕上げについてはいかがだったでしょう。

A森井勇佑編集の早野亮さんと進めましたが、発見の連続でした。つなげ方で見え方も違いますし、いろいろ試させてもいただきました。それと、青葉市子さんに音楽を作っていただけたのも大きかったです。青葉さんの存在があってこの映画の形に仕上がっていますし、僕自身、だいぶ引っ張られています。

Q とくにどんな人に観てもらいたいですか。

A森井勇佑映画は、ある特定の人に向けて作られるものではないと思っているので、どんな人、というのは特にありません。いろんな人に観てもらいたいです。

Q 自分は井浦新さんの演じたお父さんの立場で観て「どうしてこうなってしまったんだろう」と思ってしまいました。

A映画『こちらあみ子』森井勇佑僕はあみ子の目線に近い位置で撮っているので、あみ子には見えていないものとして、描いていない部分はあると思うんです。映画はそもそも多面的なものだと思いますが、この映画自体があみ子という存在そのものみたいなところがあり、それをどう思うかは観ていただいた方によっていろいろなのだと思います。
各地での舞台挨拶も多いので、いろんなお話ができるといいなと思っています。いろんな人に観ていただきたいです。

Q森井勇佑監督からOKWAVEユーザーに質問!

森井勇佑皆さんは、「映画を観て、どんな気持ちになったとき、この映画が好きだな、と感じますか?」
『こちらあみ子』をご覧いただいた方は感想もぜひいただければと思います。

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■Information

『こちらあみ子』

映画『こちらあみ子』公開中

あみ子はちょっと風変わりな女の子。優しいお父さん、いっしょに遊んでくれるお兄ちゃん、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいるお母さん、憧れの同級生のり君、たくさんの人に見守られながら元気いっぱいに過ごしていた。だが、彼女のあまりに純粋無垢な行動は、周囲の人たちを否応なく変えていくことになる。誕生日にもらった電池切れのトランシーバーに話しかけるあみ子。「応答せよ、応答せよ。こちらあみ子」。奇妙で滑稽で、でもどこか愛おしい人間たちのありようが生き生きと描かれていく。

大沢一菜 井浦新 尾野真千子
奥村天晴 大関悠士 橘高亨牧
播田美保 黒木詔子 桐谷紗奈 兼利惇哉 一木良彦

監督・脚本: 森井勇佑
原作: 今村夏子(「こちらあみ子」ちくま文庫)
音楽: 青葉市子
配給:アークエンタテインメント

https://kochira-amiko.com/

©️2022『こちらあみ子』フィルムパートナーズ

■Profile

森井勇佑

映画監督 森井勇佑(映画『こちらあみ子』)1985年生まれ、兵庫県出身。
日本映画学校 映像学科(現 日本映画大学)を卒業後、映画学校の講師だった長崎俊一監督の『西の魔女が死んだ』(08)で、演出部として映画業界に入る。以降、大森立嗣監督をはじめ、日本映画界を牽引する監督たちの現場で助監督を務めてきた。本作『こちらあみ子』で念願の監督デビューを果たす。

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