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「フランス映画祭2021 横浜」バラエティ豊かな11作を上映 見どころは? : 映画ニュース – 映画.com

2021年10月30日 13:00

11月11日~11月14日の全4日間、横浜みなとみらい21地区を中心に開催

フランスの最新映画を紹介する映画祭で、1993年に始まり、今年で29回目となるフランス映画祭。今年は「フランス映画祭2021 横浜」として、11月11日から開催される。上映作品は全11作。現在開催中の東京国際映画祭の審査委員長を務めるイザベル・ユペール主演作「約束」など良質な劇映画の数々と、1964年の東京オリンピック、女子バレーボール日本代表に迫ったドキュメンタリー「東洋の魔女」、そして最新のアニメーションまでバラエティ豊かなラインアップだ。開催を前に、主催であるユニフランスのダニエラ・エルストナー、エマニュエル・ピザーラ両氏が映画.comのインタビューに応じた。

エマニュエル・ピザーラ氏エマニュエル・ピザーラ氏

――今年のラインナップの傾向、見どころを教えてください。

フランスではパンデミックにもかかわらず映画製作を続けることができ、そのおかげで、豊かで多様性のあるセレクションとなりました。今回、カトリーヌ・コルシニ、クレール・シモン、バレリー・ルメルシエら女性監督の作品、そして女性をテーマにした映画を複数選んでいます。社会における女性の地位向上は、全世界の関心事であり、我々もそれを大切に考えています。多様なラインアップの中で、フランス映画が表現する女性の姿を日本の皆さまに見ていただきたいです。

「約束」「約束」

――今年のカンヌ、ベネチアではフランスの女性監督がそれぞれ最高賞を獲得するなど、躍進は目覚ましいですね。

フランスでは助成金を増やしたりなど、若手女性監督を支援する制度があります。これは世界の中でもユニークな試みであると思います。そして、今年のカンヌのパルムドールとベネチアの金獅子賞を受賞した両監督は、全く異なるタイプの作品を発表しています。一人はジェンダーやセクシュアリティを、一人は予期せぬ妊娠をしてしまった女性を、それぞれ映像で表現、女性にとって重要なテーマを扱っています。我々は2人をサポートできたことを誇りに思っています。

そしてフランスは表現の自由を尊重しており、ユニフランスも議論の余地なく、表現の自由を守っていきます。アーティストが自分の言語やスタイルで表現することを重要視しているのです。カンヌでパルムドールを受賞したジュリア・デクルノーの「Titane(原題)」は、暴力を彼女らしい表現で描いています。また、例えば自国で規制されているような内容の作品を、共同制作という形で作らないか、と外国の監督に提案し、実現するという取り組みも行っています。

――「フランス映画祭2021 横浜」は、旬のフランス映画を見られるチャンスですね。既にフランスで公開されて話題を集めた作品は何ですか?

こちらも女性監督の作品で、キャロリーヌ・ビニャルの「セヴェンヌ山脈のアントワネット」は、観客も自然の中に解放されるような魅力を持った作品です。主演のロール・カラミーという女優は、この作品で一気に映画女優としても世界的な知名度を上げました。フランスではコロナ対策の影響で、劇場公開が中断する作品もあったのですが、本作は興行的な成功を収めました。まだ日本での配給が決まっていないので、最初で最後の機会になるかもしれません、是非この映画祭で見ていただきたいです。

「セヴェンヌ山脈のアントワネット」「セヴェンヌ山脈のアントワネット」

――フランスの映画人は日本映画への造詣も深く、様々な文化も含めて愛してくださる方が多いです。映画を通じて両国はどんな交流ができると思いますか?

我々が日本文化や日本映画を愛するように、日本の皆さんもフランスを愛してくださっているので、我々は既に両思いなのです。映画人をはじめ、フランスのアーティストは日本にとても惹かれています。その関係性には、長い物語があり、この映画祭も29年の歴史があります。日本の配給会社や劇場の方々のサポートをいただき、昨年からは横浜市、日産自動車のお力添えがあって、実現しているのです。

そして、日仏の友情は映画にも表れています。河瀬直美監督の「Vision」にジュリエット・ビノシュが出演したり、是枝裕和監督、黒沢清監督が国際共同制作としてフランスで「真実」、「ダゲレオタイプの女」を撮りましたし。また、逆のパターンでは、アルチュール・アラリ監督が日本人キャストを起用して、「ONODA 一万夜を越えて」を製作しました。このような映画を通しての交流は素晴らしいことです。また、ユニフランス会長のセルジュ・トゥビアナは小津安二郎について書いた本を最近刊行しました。

そして、日本の観客の皆さまは、とりわけフランス映画への感受性が高い方々だと思います。監督や俳優の前知識を持って、作品を選ぶようなシネフィルの皆様です。そういった観客は世界的に見てもユニークで、とても感謝しています。日本の観客の皆さまが、どんなラインナップでも足を運んでくださる寛容さにも驚きを持っています。

「東洋の魔女」「東洋の魔女」

――最後に「フランス映画祭2021 横浜」を楽しみにしている日本の観客にメッセージをお願いします。

コロナ禍という特別な時期ではありますが、ぜひフランス映画と共に、旅行気分、日常から解放される気分を味わって頂きたいです。映画が様々な思考の助けになることもあります。映画館で映画を見て、様々な作品を共有し、ディスカッションすることによって、そこで得た感動を享受して欲しいのです。今回、日本に行くことができずに残念ですが、テレパシーを送るように、横浜へ思いを伝えたいと思います。

「フランス映画祭2021 横浜」は、2021年11月11日~11月14日の全4日間、横浜みなとみらい21地区を中心に開催。コロナ禍での開催ということで、昨年に引き続きフランスからのゲストの来日はないが、フェスティバル・ミューズの杏が登壇するオープニングセレモニー、ドライブインシアター上映、マスタークラスなど各種イベントが行われる。

(映画.com速報)

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