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愛の不時着・梨泰院クラス… 今人気の韓国俳優は誰?|エンタメ!|NIKKEI STYLE

新型コロナウイルス禍のステイホーム期に、動画配信サービスから再びブームが巻き起こった韓国ドラマ。火付け役とされるNetflixでは、『愛の不時着』や『梨泰院(イテウォン)クラス』などの作品が、国内ランキングの上位に数カ月にわたってランクイン。テレビの情報番組や経済系メディアでも、その人気ぶりが伝えられるほどだ。今、人気の韓国俳優を順に紹介しよう。

Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』独占配信中。パラグライダーで飛行中に38度線を越えてしまった韓国の財閥令嬢と、北朝鮮のエリート将校との運命の恋を描くラブストーリー

「昨今、日本だけではなくて世界中でK‐POPやK‐FOOD、K‐ゾンビなど、韓国発の文化や物語が注目されています。また、映画『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督など、韓国のクリエイターが手掛ける作品が支持されたことなどから、クオリティーの高い韓国ドラマへの期待が高まっているのではないでしょうか」(Netflix)

パク・ソジュン 韓国若手のトップを走る“メガヒット保証俳優”。1988年生まれ。2015年のドラマ『キルミーヒールミー』でブレイク。『パラサイト 半地下の家族』にも、富豪一家の娘の家庭教師役で出演。Netflixオリジナルシリーズ『梨泰院クラス』独占配信中(写真)

人気作に出演した俳優への注目度もアップ。筆頭は『梨泰院クラス』で主演のパク・ソジュンだ。ソウルきっての歓楽街、梨泰院を舞台に、飲食業界での成功を夢見ながら、自分から全てを奪った仇敵と戦う若者の復讐劇。ソジュンはイガグリ頭の硬派な男パク・セロイ役を熱演している。現在31歳の彼は大学在学中に兵役に行き、除隊後に芸能界デビュー。韓国俳優にありがちな人気上昇中の入隊で、キャリアが足踏み状態になることもなかった。2017年の映画『ミッドナイト・ランナー』は観客動員数550万人を突破。韓国では“メガヒット保証俳優”とも称される。

注目の新星は、セロイを一途に慕うチョ・イソ役を務めた25歳のキム・ダミ。18年に初主演した映画『THE WITCH/魔女』で韓国のアカデミー賞と呼ばれる大鐘賞映画祭の新人賞などを受賞した彼女は、初のドラマ出演となった『梨泰院クラス』のヒットで、さらに評価を高めた。

キム・ダミ 1995年生まれ。大学在学中にデビュー。2018年に映画『THE WITCH/魔女』で新人ながら主演に抜てきされ、観客動員300万人を突破。「怪物新人」と称される。今後は『THE WITCH』の第2部が予定。Netflixオリジナルシリーズ『梨泰院クラス』独占配信中(写真)キム・ドンヒ ティーンに絶大な人気を誇る新進俳優。1999年生まれ。2018年に10代に爆発的人気を得たWebドラマ『A- TEEN』でデビューし、『SKYキャッスル』などの話題作に出演した、今最も勢いのある若手俳優。主演作『人間レッスン』はNetflixで配信中(写真)

また、イソに恋するチャン・グンス役のキム・ドンヒも期待の若手だ。韓国で社会現象になった『SKYキャッスル』で注目され、高校生の犯罪を描く『人間レッスン』では主演に大抜てき。『梨泰院クラス』とは違う演技に驚かされる。

層の厚い30代男優

ヒョンビン 世界中の乙女心をつかんだツンデレ俳優。1982年生まれ。2005年『私の名前はキム・サンスン』、10年『シークレット・ガーデン』などのドラマで人気に。近年『コンフィデンシャル/共助』『王宮の夜鬼』など映画でも活躍を見せる。Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』独占配信中(写真)

『愛の不時着』での北朝鮮のエリート将校役で、その甘いマスクを世界に配信したヒョンビン。38度線を越えて始まる軍人と財閥令嬢の恋という『ロミオとジュリエット』のようなラブストーリーにも難なくハマる上に、本作ではトム・クルーズ張りのアクションシーンもこなす。次回作の映画『交渉』では、海外で発生した韓国人の拉致事件に当たる男を演じるようだ。

韓国時代劇×ゾンビの『キングダム』で主演のチュ・ジフンは、『神と共に』や『暗数殺人』では実話をもとにサイコな殺人鬼を演じるなど、演技派俳優道をまっしぐら。2つの韓国というパラレルワールドが舞台の『ザ・キング:永遠の君主』で主演の皇帝役を務めるイ・ミンホは、御曹司などゴージャスなキャラクターで人気を集めるなど、韓国俳優は30代の層も厚い。

チュ・ジフン 八面六臂の活躍で演技派へとステップアップ。1982年生まれ。ドラマ『宮-Love in Palace-』の皇太子役でブレイク。近年『神と共に』『暗数殺人』などの映画でも話題に。Netflixオリジナルシリーズ『キングダム』シーズン1~2独占配信中(写真) イ・ミンホ ファンタジーをリアルにする存在感。1987年生まれ。2009年日本の人気コミック原作の『花より男子~Boys Over Flowers~』でブレイク。御曹司役などカリスマ性あふれる役が似合う。Netflixオリジナルシリーズ『ザ・キング:永遠の君主』独占配信中(写真) 

現在、日本で約50の韓国作品を配信中のNetflixでは、「20年はさらに25本以上のオリジナル作品を日本で配信する予定」とのこと。彼らに続く人気俳優が、まだまだ登場することとなりそうだ。

(ライター 前田かおり)

[日経エンタテインメント! 2020年8月号の記事を再構成]

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