俳優

映画『PLAN 75』、アカデミー賞国際長編映画賞部門の日本代表に決定|秋田魁新報電子版

※写真クリックで拡大表示します

「第95回米国アカデミー賞」国際長編映画賞部門の日本代表に決定した映画『PLAN 75』(C)2022『PLAN 75』製作委員会/Urban Factory/Fusee

「第95回米国アカデミー賞」国際長編映画賞部門の日本代表に決定した映画『PLAN 75』(C)2022『PLAN 75』製作委員会/Urban Factory/Fusee

 俳優の倍賞千恵子が主演し、「第75回カンヌ国際映画祭」にて早川千絵監督がカメラドール特別表彰された映画『PLAN 75』が、「第95回米国アカデミー賞」国際長編映画賞部門の日本代表に決定したことが2日、日本映画製作者連盟から発表された。

【動画】映画『PLAN 75』予告編

 今後、各国の代表作品から候補作が絞られ、2023年3月の授賞式で受賞作品が決定する。早川監督からは「もはや自分が監督した映画だという気がしないくらい、見てくださった方の映画になっていると感じています。このような評価をいただき光栄です」と喜びの声を寄せた。

 昨年は、「第74回カンヌ国際映画祭」で日本映画として初となる脚本賞と3つの独立賞(国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞)を受賞した濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が、「第94回米国アカデミー賞」国際長編映画賞部門の日本代表に決定。その後、作品賞、脚色賞、監督賞、国際長編映画賞の4部門にノミネートされ、今年3月の授賞式で、2009年の第81回の滝田洋ニ郎監督作『おくりびと』以来13年ぶりとなる国際長編映画賞を受賞した。

 映画『PLAN 75』は、超高齢化社会に対応すべく75歳以上が自ら生死を選択できる制度<プラン75>が施行された近い将来の日本で、その制度に大きく翻ろうされる人々の姿を描いた作品。主人公・角谷(かくたに)ミチを演じる倍賞をはじめ、磯村勇斗、河合優実、たかお鷹、ステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美らが出演している。

 脚本・監督の早川は、本作が長編初監督ながら、今年のカンヌ映画祭で「ある視点」部門への正式出品、カメラドール特別表彰授与という快挙を成し遂げた。

 公開週にはメイン館の新宿ピカデリーの週末動員数で、『トップガン マーヴェリック』の動員を抑え、1位を記録。シネスイッチ銀座では、金曜日の初回からチケットを求めて観客が長蛇の列をなし、土日も満席の回が続出するなど、注目を集めた。6月17日から8月11日までの56日間で興行収入3億円を突破。公開から2ヶ月経った現在もロングラン上映中を続けている。

 また、9月8~18日に開催される「第47回トロント国際映画祭」のコンテンポラリー・ワールド・シネマ部門への出品も控えており、現在、フランス、シンガポール、タイ、台湾など30以上の国と地域で配給が決定している。

■早川千絵監督のコメント(全文)

 『PLAN 75』という映画はどんどん一人歩きしていくなあと、不思議な気持ちでいます。もはや自分が監督した映画だという気がしないくらい、見てくださった方の映画になっていると感じています。このような評価をいただき光栄です。

■映画『PLAN 75』あらすじ

 少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度<プラン75>が国会で可決・施行された。様々な物議を醸していたが、超高齢化問題の解決策として、世間はすっかり受け入れムードとなる。

 夫と死別してひとりで慎ましく暮らす、角谷ミチ(倍賞千恵子)は78歳。ある日、高齢を理由にホテルの客室清掃の仕事を突然解雇される。住む場所をも失いそうになった彼女は<プラン75>の申請を検討し始める。

 一方、市役所の<プラン75>の申請窓口で働くヒロム(磯村勇斗)、死を選んだお年寄りに“その日”が来る直前までサポートするコールセンタースタッフの瑶子(河合優実)は、このシステムの存在に強い疑問を抱いていく。

 また、フィリピンから単身来日した介護職のマリア(ステファニー・アリアン)は幼い娘の手術費用を稼ぐため、より高給の<プラン75>関連施設に転職。利用者の遺品処理など、複雑な思いを抱えて作業に勤しむ日々を送る。果たして、<プラン75>に翻ろうされる人々が行き着く先で見出した答えとは―――。

もっと見せる

関連記事

Close
Close