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『TENET テネット』が北米興収V2を達成!しかし映画館の完全復活にはまだ遠く…|最新の映画ニュース・映画館情報ならMOVIE WALKER PRESS

新型コロナウイルスの感染拡大によって、北米の多くの映画館が休館となってからちょうど半年。現在もニューヨークやロサンゼルスといった主要なマーケットでは多くの映画館が休館を続けているが、それ以外の地域では日本と同様に客席数を制限したうえで、徐々に営業が再開されている。そうした“ポスト・コロナ”の映画興行復活の象徴になると期待され、先週ついに公開されたクリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』(9月18日公開)は、2週連続で週末興収ランキング1位を獲得。しかしここにきて、手放しでは喜べない事実が浮き彫りになった。

クリストファー・ノーラン監督最新作『TENET テネット』がV2達成だが…[c] 2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

この週末(9月11日から13日)の『TENET テネット』の興行収入は670万ドルで、発表によれば前週末比66.8%減。通常これほどの大幅な下落はライバルとなる大型作品の公開によってシアター数が大きく減ることで見られる現象であり、たしかに11日からラブコメ映画『The Broken Hearts Gallery』が2204スクリーンで公開(こちらは興収112万5000ドルとまずまずの滑りだしで、批評家からの評価も好調)されているのだが、『TENET テネット』は逆に先週から100スクリーン増やしているとも報じられている。
では、なぜここまで激しい下落が見られたのか。

2週目の興行収入は670万ドル。実数で見れば先週から少ない下落率に留まった『TENET テネット』2週目の興行収入は670万ドル。実数で見れば先週から少ない下落率に留まった『TENET テネット』[c] 2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

「Variety」などの報道によれば、先週2020万ドルと報じられていた『TENET テネット』のオープニング興収は通常の週末3日間の数字ではなく、木曜日のプレビュー上映と祝日となった月曜日のチケット売り上げ見込みを合算させた数字で発表されていたとのことで、実際の週末3日間の興行収入は940万ドルほどと推測されている。
さらに配給元のワーナー・ブラザースは、通常であれば共有される平日の興収データを非公表とし、今後の動向を見極めるために同作の興収データを必要としていた他スタジオからは批判的な声が多くあがっているとか。それでも海外興収は1億7750万ドルに到達し、全世界興収は2億ドル到達。ただ、赤字からの脱却には海外だけで4億ドルを稼ぎだすことが必要と目されている。

『TENET テネット』の不発を受け、北米ではクリスマス公開へ延期が決まった『ワンダーウーマン1984』『TENET テネット』の不発を受け、北米ではクリスマス公開へ延期が決まった『ワンダーウーマン1984』[c] 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC Comics

先週の中ごろに、同じくワーナー配給の『ワンダーウーマン1984』が10月2日(金)の公開からクリスマス公開へ延期になったことが発表された(日本でも12月25日に公開延期が決まった)。これには『TENET テネット』をライバル不在の状態にして少しでも数字を伸ばそうとするねらいがあるのだろう。
これによって、次に公開されるブロックバスター作品はマーベル・シネマティック・ユニバースの最新作『ブラック・ウィドウ』(11月6日日米同日公開)になる。しかし同作もまた公開延期の可能性が複数のメディアにより示唆されており、さらに『ワンダーウーマン1984』のスケジュール変更によって、日本公開が発表されたばかりの『DUNE/デューン 砂の惑星』(近日公開)に影響があるとの見方も。北米映画興行はまだまだ混沌とした状況がつづきそうだ。

文/久保田 和馬

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