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『ジュラシック・パーク』3DCGの映像革命…『炎の王国』に至る25年を“恐竜”で辿る – MOVIE WALKER PRESS

遺伝子工学で蘇った恐竜たちの恐怖を描き、大ヒットした1993年公開の『ジュラシック・パーク』。生きているような恐竜たちを初めて、リアルな3DCGで描き上げた本作は、デジタル・テクノロジーの力を世界に知らしめ、その後の映画界の流れを変えた記念碑的作品だ。米アカデミー賞視覚効果賞に輝いた第1作から『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(18)まで、25年にわたりテクノロジーと共に進化を続けてきたシリーズを振り返ってみたい。

島の火山噴火が迫り、恐竜たちが絶滅の危機に陥る(『ジュラシック・ワールド/炎の王国』)[c] 2018 Universal Studios. All Rights Reserved.

アニメーターの意地で実現したCGの導入

『ジュラシック・パーク』の準備が始まったのは1991年のこと。しかし当初、CGの使用は想定されていなかった。当時はまだ、CGでリアルな生物を描くのは不可能だと考えられていたからだ。恐竜たちはアニマトロニクス(※生物を模したロボットを使用した撮影技術)をメインに、全身が映るショットはストップモーション・アニメーションという、当時としては標準的な使い分けで準備が進められた。

CGで作られたT-レックスの姿を見て、スピルバーグ監督は3DCGの使用を決定(『ジュラシック・パーク』)CGで作られたT-レックスの姿を見て、スピルバーグ監督は3DCGの使用を決定(『ジュラシック・パーク』)Film TM & [c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

VFX担当のILM(※ジョージ・ルーカスが設立した特殊効果スタジオ)の役割は合成などのサポートで、パペットでの撮影が困難なT-レックスから逃げるガリミムスの大群のみCGが予定されていた。しかし『ターミネーター2』(91)などの実績を持つILMのCGアニメーターのなかには、“オマケ”のような扱いに不満を持つ者もいた。そこで、彼らは密かにリアルなT-レックスのCGを作製。そのクオリティを目にしたスティーヴン・スピルバーグ監督は、ストップモーションをCGに切り替えることを決定する。CGアニメーターの意地が、VFXの歴史を変えることになったのだ。

「ジュラシック・パーク」シリーズの映像革命を総まくり!「ジュラシック・パーク」シリーズの映像革命を総まくり!Film TM & [c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

CGによるデジタル映像の進化

ストップモーションは中止になったが、担当のティペット・スタジオはすでに恐竜たちの演出プランを完成させていた。モンスター作りの第一人者でもある彼らは映画に残留。ジープを襲うT-レックスと、キッチンでのラプトルとの攻防戦という本作を代表する見せ場を任された。
ただし、彼らはCG初心者だったため、アニメーション用パペットにセンサーを取り付け、その動きをコンピュータに入力する装置DID(Dinosaur Input Device)を開発。手作業で一コマずつ動かされたパペットのデータをコンピュータ上で肉付けし、迫真の見せ場を生みだした。DIDが使われたのは第1作だけだが、このシステムはアカデミー科学技術賞を獲得した。

手のひらサイズの赤ちゃん恐竜から、6mを超えるT-レックスまで精巧なアニマトロニクスを作成(『ジュラシック・パーク』)手のひらサイズの赤ちゃん恐竜から、6mを超えるT-レックスまで精巧なアニマトロニクスを作成(『ジュラシック・パーク』)Film TM & [c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

続く『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(97)では、テクノロジーの進歩によってCGのクオリティがアップ。恐竜たちの動きは複雑化し、手持ちや車載カメラにより揺れる映像との合成など、凝った見せ場が盛り込まれた。『ジュラシック・パークIII』(01)では、筋肉の構造や皮膚の質感も飛躍的に向上。腕や頭部など部分的に作られたアニマトロニクスを補ったり、ジャングルの木々を増やすなどデジタル映像の使用範囲が格段に広まった。

ジャングルの木々もCGで増やされている(『ジュラシック・パークIII』)ジャングルの木々もCGで増やされている(『ジュラシック・パークIII』)Film TM & [c] 2001 UNIVERSAL STUDIOS and AMBLIN ENTERTAINMENT, INC. All Rights Reserved

その14年後に公開された『ジュラシック・ワールド』(15)は、ほぼすべての恐竜をCGで作製。恐竜を抱きかかえるなど密接な絡みまで、アニマトロニクス抜きで可能になった。また、アクターの演技を取り込むモーション・キャプチャが導入され、恐竜たちの動きに個性と一貫性をもたらした。『~炎の王国』では恐竜たちの質感がさらに向上。試作体という設定の新種インドラプトルの不気味な質感、野生化した恐竜たちの傷や汚れだらけのボディなど皮膚の描写は必見だ。

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